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4.ネコはもともと日本にいた動物なのか

September 13, 2018 Tomomi Ishibashi
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ネコとは、いったいどんな動物なのでしょうか。ネコと呼ばれる家ネコはすべてリビアネコという野生のネコを祖先としています。リビアと聞けば遠い砂漠の国を想像することと思いますが、ネコは本来、砂漠の生き物なのです。リビアネコが遠い昔、なんらかの理由で人に飼われるようになり家畜化されました。家畜化といっても、牛や馬のように食べたり働いてもらったりすることが目的ではなく、人間のそばにいて自分が食べるためにネズミを捕ってくれればそれでよかったようです。

人間とネコの歴史は五千年前のエジプト時代の絵やミイラになったネコなどから、単なるペットではなく神格化された存在であったことがわかります。さらに九千五百年前にキプロス島で人間といっしょに埋葬されていたネコの骨が発見されて、ネコの家畜化の歴史はさらに古くなっています。そして日本にネコがやってきたのは千三百年前の平安時代。唐から仏典とともにやってきたらしいことが分かっています。つまりリビアネコは、九千五百年前に人間と暮らはじめ、中東からヨーロッパやアジアへ人間とともに移動し日本にたどり着くのに八千三百年の月日を費やしたことになります。

遠く砂漠からのお客様は、今では日本どころか世界中、人間のいるところにはどこにでも暮らしているのです。

そういった意味で、家ネコは帰化動物といえます。イリオモテヤマネコや対島ヤマネコとは、ネコといえどもまるで異なる種類なのです。砂漠の生き物が時間を経て日本で暮らすようになるなんて、ロマンを感じずにはいられません。残念ながらラクダは日本に帰化していませんから。そしてネコとラクダの共通点が生物学的にあります。それは水を飲む量が少なくてすむこと。水のない砂漠では、ネコもネズミを食べることで水分を補っていました。100グラムのネズミの70%が水分として70ccの水が得られるのです。ですから強力な尿を濃縮できる腎臓を持っているのです。

研究員南部和也獣医師が共同通信より配信された「猫の達人」より抜粋された記事です。

3.ネコはなぜ、咽喉を鳴らすのか

September 13, 2018 Tomomi Ishibashi
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ネコは咽喉を鳴らします。なぜ鳴らすのでしょう。「それは気分がいいからでしょう」ネコと暮らす人はそう答えます。言葉を話さないネコに直接聞くことはできませんから、人は、ネコが咽喉を鳴らしているシチュエーションからネコの気持ちを察しようとします。ネコがひざに乗って来てくつろいだようすになりのどを鳴らし始める。こんな状態は、人もネコも幸せに違いありません。

ネコを科学する人は、その理由もさることながら、どうやって音が出ているのだろうと考えてしまいます。ゴロゴロの音が声帯から出ているのであれば、それは声と同じ音で、息を吐き出しているときにだけ鳴っているはずです。しかしネコのゴロゴロはその調子が一定であり、呼吸しながらも変化しないで鳴らし続けることができるのです。息を吸っているときも吐いているときも音がするのですから声とはまた別な方法で音を出しているに違いありません。長い間不明だったゴロゴロの音の発し方ですがそれがとうとう科学的に解明される日が来ました。声帯とは全くべつの 咽喉の筋肉を震わせる事で音を出していることが分かったのです。 実はこのゴロゴロは、ネコに限らずトラもすることが分かっています。体の大きなトラですから、ゴロゴロもさぞかし大きな音で聞こえることでしょう。その仕組みは解明されても、なぜ咽喉を鳴らすのかという疑問は残ります。諸説あるところですが、いまのところ正確な答えを出せる人はいません。私たちがネコを診察するときにも咽喉を鳴らす子がいます。咽喉を鳴らし始めると聴診器からは、心臓の音も呼吸音もかき消されてしまいます。そんな時、飼い主さんは自分のネコの気分がよいのだと理解して少しだけ幸せな気分になります。私はゴロゴロが治まってくれるまで待たなくてはならないのですが、せっかくいい気分のネコの機嫌を悪くするわけにもいかずこまってしまいます。いずれにしろネコのゴロゴロには、人の心を和ませる効果はあるようです。ちなみに病気で具合の悪いネコも咽喉を鳴らすことがあります。

研究員南部和也獣医師が共同通信より配信された「猫の達人」より抜粋された記事です。

2.ネコはなぜ毛玉を吐くのか

June 28, 2018 Tomomi Ishibashi
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ネコを飼っている人には、自分のネコが毛玉を吐いた経験をお持ちの人もいるかも知れません。しかしまったく毛玉を吐かないネコもたくさんいます。いや、むしろ毛玉を吐かないネコの方が大半なのです。自分のネコが、当たり前のように、そして頻繁に毛玉を吐く人にとっては、ネコが毛玉を吐かないなんて信じられないことかも知れません。むしろ「吐かないなんて、どこか具合が悪いんじゃないかしら」と思われることでしょう。そもそも、ネコに限らず、体中が毛でおおわれている動物は、人間や、イルカの類をのぞけばほとんどがそうです。そんな動物たちがあたりまえのように毛玉を吐くことはありません。もっとも身近な動物として犬だって毛でおおわれていますが、毛玉は吐きません。「犬はネコのように自分の体をなめないから胃の中に毛玉ができないのだ」そう考える人はいることでしょう。グルーミングをよくする動物であるネコに見られる現象であると。確かにネコは、グルーミングをよくします。体中をなめます。頭のてっぺんだって、手をなめて頭をこすり、また手をなめて頭をこすりきれいにします。ネコは、おしゃればかりしている、ちょっと怠け者というイメージが昔話からも伝わる由縁です。しかしネコの胃は人間同様一つで、胃の中に入った毛は、消化こそされませんが、食べ物と一緒に腸に移り、最後には便となり排泄されるのです。ですから、胃から毛を吐くという行為は、正常なネコの行動と結論づけることはできず、人間と同様に嘔吐というどこか病的な行動であると考えるのです。ネコの嘔吐は、最も一般的に見られる病態ですが、その原因は多様なため特定するには血液検査やレントゲン撮影など少々手間がかかります。慢性の嘔吐は炎症性胃腸炎や喘息の咳による可能性もあるのです。特に喘息は朝方セキが出ることが多く空腹時でもあるため毛玉だけが吐き出されるのです。

研究員南部和也獣医師が共同通信より配信された「猫の達人」より抜粋された記事です。

1.ネコはなぜ草を食べるのか。

June 28, 2018 Tomomi Ishibashi
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ネコを飼う人も、そうでない人も、ネコという動物のことは知っています。でも、多くの人が知っていても、よく知らない動物がネコなのです。 私は、ネコを専門に診察する獣医師となって十数年たちましたが、知っているようで、知らないことの多いネコという隣人に深い興味と愛情を持ってきました。夏目漱石の「吾輩は猫である」を代表に文学的にネコの行動は、語られることが多かったのですが、ネコを科学的に分析する役目をになう人が少なかったため、ネコの行動はたびたび誤解されることがありました。たとえば、ネコが草を食べるという行為について不思議であると考える人と、それはあたり前だと考える人がいます。私は前者で、その行為のわけを心からネコに聞きたいと思っています。ネコ草という言葉まであるように、ネコは先の細い単葉の草を食べることがあります。市販のネコ草は麦の芽です。「ネコだってたまには草を食べて人間と同じようにビタミンを補給するのだろう」多くの人はそう考えます。また胃の中にある毛玉を出すために、草を食べると考える人もいるでしょう。しかしネコは、人間と違ってビタミンCを食事から摂らなくても、腸内で微生物が生産してくれるため、不足することはありません。ではなぜか?ビタミンB12(葉酸)が不足すると草を食べるのでは、と考えた科学者がいましたが、その事も証明できませんでした。なにしろ植物を食べても、ネコにはそれを消化してくれる微生物が腸の中にいないため栄養的にまるで意味がないのです。現在、ネコに注目する科学者は、ネコが草を食べる(英語ではEATとはいわずにCHEW-噛むといいますが)理由は、嗜好ではないかと考えています。草のない環境ではビニールを盛んに噛みたがるネコが多くいることが分かっています。人間がガムをかむように嗜好を持つなんて、不思議な発見です。

研究員南部和也獣医師が共同通信より配信された「猫の達人」より抜粋された記事です。

 

我が家のボクチョイはリビアヤマネコ。

June 28, 2018 Tomomi Ishibashi
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ネコのDNAを調べ、ネコの起源はリビアヤマネコであるという結論を出しました。リビアヤマネコは、今も、広い地域でヤマネコとして生息しています。

ドメスティックキャット、すなわちイエネコはリビアヤマネコと遺伝的な構成に大きな違いが見られないことがわかりました。
Tabby Cat、縞模様からTabbyが途切れたブチ柄のネコは中世になるまで存在しませんでした。オスマン帝国時代初期、日本では鎌倉時代、北条貞時の時代です。

また、遺伝子解析により、とても興味深い見解がありました。
DNA分析から、ネコは人間が家畜化したのではなく、自ら人と暮らす道を選んでいたというものです。
ネコは家畜ですが、他の家畜、イヌや牛や馬、豚等とはその成り立ちに明らかな違いがあるようです。

ネコの先祖が人間と生活することを選んでくれたと考えるととても嬉しいですね!

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